2010.07.13更新
後悔・・・。
さんから、素敵なコメントを頂きました・・・。
こんにちは(^-^)/
記事を拝見していて、切なさいっぱいになりました。
その時にしかできないことってありますね。
今はもう同じようにできないことって。
でも、ということは今この瞬間にしかできないことがあるわけで、今を大切にしなければいけないと感じました。
人生って鍵のようだと思いませんか?
鍵のデコボコを少しずつ形作っているかのような・・・そして、その瞬間瞬間にしか開かないドアがあるように思います。
素敵なお話ありがとうございました。
この場を借りて、お礼を申し上げるとともに、
頂いたコメントを読みながら、思い出さずにはいられない、
ボク自身の“後悔”について書いてみたいと思います。
なので、すみませんが、
今回も、完全に個人的な内容です。
昨日、書いたとおり、
ボクは、「つかこうへい」に憧れ続け、
「つかさん」、「つかさん」と言い続けながら、
結果的には、10年近く芝居をしました。
何度も受け続け、何度も落ち続けたオーディションですが、
一度だけ、大分県で受けたことがあります。
「つかさん」が大分で“つかこうへい劇団”を立ち上げる、
そのためのオーディションでした。
当時から、北区(東京)には、“つかこうへい劇団”がありましたので、
その大分バージョンということです。
芸術と行政のコラボ・・・。
文化振興の一環・・・。
色々な肩書はありましたが、
ボクにとっては、そんなのどうでもいい話でした(笑)
何でもいいんです。
どこでもいいんです。
とにかく、「つかさん」の芝居に出られるんなら・・・。
当時、ボクは、東京に住んでいましたので、
その情報を基に、夜行バスでそのオーディションを受けに行くことにしました。
正確には、夜行バスで行けたのは、博多ぐらいだったと思います。
それから、電車を乗り継いで・・・。
ただ、タイミング悪く、
実は、その時、日本列島には台風が来ていました。
当日の夜行バスのアナウンスでも
「台風の影響で、到着の予定時刻は大幅に遅れます。」とのことでした。
「ヤバイ、間に合わないかも知れない・・・。」
「金さえあれば、明日の朝一番で新幹線で行けるのになぁ~」
なんて考えもしましたが、無いものは、どこを探しても、無いのです。
走行中も、何度も、運転手さんに確認しました。
「今、どのくらい遅れてます?」
「どうしても、電車の乗り継ぎ時間には、間に合いたいんです。」って。
さぞかしウザかったことでしょう・・・。
でも、聞かずにはいられませんでした。
結果、バスの到着時刻は遅れたものの、
幸運なことに、オーディションの開催時刻には間に合いました。
無事、オーディションは受けられました。
そして、
無事、オーディションは終わりました。
が、結果は・・・、ダメでした。
当日、会場に来ていたらしい、
「つかさん」に会うことすら出来ないまま・・・。
ボクは、途方に暮れながら、
オーディション会場の出口で、関係者が出てくるのを待ちました。
「なんで、ボクでは、ダメなんですか!?」
「ボクの何が足りないのですか!?」
それを、直接確かめたかったのです。
待ち続けて、1、2時間経った頃でしょうか。
会場から、あの「つかこうへい」が出て来ました。
そう、あの、あの、「つかこうへい」本人が出て来たのです。
ボクは、動揺しながら、必死で考えました。
何を、どう、聞けばいいのか?
そして、何を伝えたいのか?
心臓をバクバクさせながら、必死で考えました。
ただ、一方で・・・、
オーディションを受けたのであれば、
オーディションの結果を受け入れるしかない。
そこで、既に判断は下されている。
例え、合否に明確な基準が無くとも、
オーディションとは、そもそも、そういうもの。
不合格ということは、ある意味、全てが足りなかったんだ。
なのに、今更、何を聞くことがあるのか・・・。
そんな未練がましい男は最低だ!!
そう・・・、
結局、ボクは、何も出来なかったんです・・・。
ただ、ただ、ボクの前を歩いて通り過ぎて行く、あの「つかこうへい」を、
外した目線で、追いかけることしか出来ませんでした。
何ひとつ、聞けませんでした・・・。
何ひとつ、伝えることは出来ませんでした・・・。
「つかこうへい」が通り過ぎた後も、
「走って行けば、間に合う!」
「まだ、そう遠くないはず、今なら間に合うかも知れない・・・」
それこそ未練がましく、考え続けましたが、
結局、ボクの体は動きませんでした。
その後、その場から、どうやって帰ったのかは憶えてません。
思い返しても、思い出せません。
「あの時、あぁすれば、よかった・・・。」
あの時、あの瞬間から、同じことを、何度も、何度も、考えました。
その度に、ボクは、情けない思いでいっぱいになりました。
「なんで、土下座してでも、お願いしなかったのか・・・。」
「なんで、胸倉を掴んででも、お願いしなかったのか・・・。」
今でも考え、今でも情けなくなります。
あの瞬間、何かの行動をとったことろで、
例え、土下座なんかしたって、
その後のボクの芝居人生は、何も変わらなかったのかも知れません。
ただ、「何かをしていれば」
「何かを聞いていれば」、「何かを伝えていれば」
何ひとつ、行動を起こすことが出来なかった自分を、
これだけ情けなく感じることは、なかったのかも・・・
と思えてなりません。
ボクの憧れ続けた、あの「つかこうへい」は死にました。
でも、ボクの後悔は、これからも、決して消えることはないのだと思います。
mi-yoshiさんがおっしゃるように、
人生が鍵のようだとすれば、
明日への扉を開いていくための努力と勇気、
つまりは、その瞬間、瞬間を大切にしながら、
ベストを尽くしていくしかないのだと思います。
「あの時、あぁしておけば・・・。」
大きな、大きな、悔いを残さないためにも・・・。
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