2012.05.07更新
「長く生きる」ということ…。
ゴールデンウィーク、
とうとう終わってしまいましたね…(笑)
「よしっ!!このゴールデンウィ―クには~」と、
ボクは、ここぞとばかりに色々な予定を立てたのですが、
予想通り、予定外のことがたくさん起こり…(笑)、
予定の半分どころか、10分の1も果たせず…。
まぁまぁ、これも予定通りなわけですが…(#^.^#)
広島の実家からは、「帰って来んのん??」との
ありがたいお言葉も頂戴しました。
もちろん、帰りたいのはヤマヤマなのですが、
今回は(も?)丁重にお断りました…。
「仕事が、もう少し落ち着いたら、ゆっくりね…。」
ボクが事務所を構えて早3年半、
落ち着いたことは一度もありませんが…(笑)
で、その替わりと言ってはなんですが、
おとといの【子供の日】、ボクはに太田さんに会いに行ってきました。
実は、ちょっと前の4月22日(日)、
ボクは、太田さんと、太田さんの息子さんと一緒に、
あの、高尾山~!!に行ってきたんです。
太田さんの息子さんが、車でボクを迎えに来てくれて、
それから、太田さんの家まで迎えに行き、
その足で、3人で一緒に高尾山に行ってきました。
太田さんもボクも、高尾山に行くのは、久々でした。
太田さんが元気な頃(ボクも時間があった頃)は、
ふたりで、年に2、3回は行っていたのに、すっかりご無沙汰な高尾山。
久々に高尾山に来れたこと、太田さんはとても喜んでいました。
ただ、やはり、太田さんの歩くペースは遅く、
今まで、途中で休憩なんかしたことがないのに、
今回は途中で3回程、休憩をしながら歩きました。
右手には杖、左手はボクの手を握りながら…。
その高尾山で、太田さんと約束したんです。
「今年の【子供の日】も遊びに行くからねっ」って。
そう。
いつ頃からだろう、ここ数年間、
ボクは、【子供の日】には決まって太田さんの家に遊び行っています。
ですから、今年も、予定通り太田さんのお家に遊びに行ってきました。
ボクの予定が予定通りになった、数少ない予定です。
先日の高尾山から帰ってきて、体調を崩したという太田さん、
「すっかり元気になったよ!!」
「せっかくお兄ちゃんが遊びに来るのに、寝てはおれん(笑)」って、
ボクが遊びに行ったことを、とても喜んでくれました。
いつものことですが、とてもとても喜んでくれました。
お寿司、唐揚げ、トンカツ、サラダ、ケーキ、
“もみじまんじゅう”←なんで??(笑)に、
“かしわもち”、たくさんたくさんご馳走になりました。
さすがに、「お腹いっぱいでもう食べれないよぉ~」とボクが言うと、
「なんだ、もうお腹いっぱいなの??
男だったら、たんさん食べんとつまらんよ!!」
「だって、太田さんさ、
ボク、太田さんのお寿司、半分以上食べてるんだよぉ~(笑)」
そうなんです。
太田さんは、いつも食事の半分くらはボクにくれるんです。
高尾山でいつも一緒に食べる“お蕎麦”だって、
太田さんの家でいつもご馳走になる茶月の“お寿司”だって
太田さんが大好きな“うな重”だって、
その半分以上は、ボクの器にやってくるんです。
そりゃ、お腹いっぱいにもなりますよ(笑)
なので、ボクらは一緒に何かを食べるときには、
毎回、こんな会話をしています。
「お兄ちゃん、まだ箸つけてないから、半分くらい取ってくれる??」
「いいけど、太田さんだって、少しは食べんとぉ~」
本当にいつものやり取りなんです。
今回、その太田さんがいきなり言い出しました。
「私、日記を書いているのよ。」
ボクが牛乳配達のアルバイトをしていたとき、
太田さんの家に牛乳を配達する度(火・木・土の1日置き)に、
朝食をご馳走になっていたとき、
ボクは、その感謝の気持ちを、どう表わしたらいいものか分からず、
太田さんに手紙を書いて渡していました。
と言っても、大したことはありません。
小さな便箋に、ちょとだけ、ほんの数行、感謝の言葉を書く程度です。
「ありがとうございました。」
「唐揚げ、美味しかったです。」
「太田さんが元気で嬉しいです。」
その程度です。
でも、太田さんはすごく喜んでくれました。
ボクに返事の手紙を書いてくれることもありました。
「私、字がうまく書けんから…。」
いつも恥ずかしそうに渡してくれました。
確かにお世辞にもキレイな字ではありませんでした。
でも、かわいい便箋に書いて渡してくれました。
後で知るのですが…、
なんと、太田さんはそれまで字が書けなかったそうです。
「今だから言うけどね。
私、バカだから、字が書けなかったの。
でも、お兄ちゃんから字を教わったから、書けるようになったのよ。」
「えっ、そうだったの??
勉強したの??」
「だって、返事を書きたかったから(笑)
お兄ちゃんのお陰で、私は字が書けるようになったの。
だから、お兄ちゃんには、感謝しても感謝し切れないのよ。」って。
ボク、何もしてあげてないのに…。
その日記、見せてもらいました。
「お兄ちゃんのことばっかりよ(笑)」
「○月○日 今日は、お兄ちゃんが遊びにきた。」
「○月○日 お兄ちゃんから電話があった。」
「○月○日 ○○さんに手紙を書いた。」
飛び飛びの日付けの中、
先日の高尾山のことも書いてありました。
「4月22日 お兄ちゃんと“トモ(息子さんのこと)”と一緒に高尾山に行った。」
パラパラめくっていると、
今年の3月9日の日付けがありました。
3月9日は太田さんの誕生日の日なんです。
そこには、こう書いてありました。
小さなノートの右ページの下に、こう書いてありました。
ボクは、その字を追いながら黙ってしまいました。
思わず、言葉を失ってしまいました。
「3月9日
今日は、私の誕生日です。
でも、私は、少しだけ長く生き過ぎました。」
太田さん…。
なんで??
なんでなん??
なんで、そんなこと思うん??
なんで、そんな日記を、書かんといけんのん??
太田さんと知り合って約10年、
ボクも当時から10歳、歳を取ったことになります。
気付けば、太田さんも10歳だけ歳を取っていました。
次、太田さんと一緒に高尾山に行くのは、秋です。
この前の高尾山で、
「次は、紅葉の時期に来ようね!!」って約束しました。
「太田さん、それまでにしっかり鍛えんとね!!」
「でも、お兄ちゃん、次が最後かな??」
太田さん…。
なんで、そんな冗談をいうん…??
太田さん、ごめんね。
そういえば、ボク、最近、手紙書いてないね…。
ちゃんと書くね。
返事、ちょうだいね。
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