わたくし事

2010.10.29更新

優しさ or 責任・・・!?

『当職は、・・・・・(中略)・・・・・


下記の理由により,辞任させて頂きたく存じますので,


その旨ご通知申し上げます。』

 

今回は、前回のブログで書いたご依頼者さんのことについて、

その続きを書いてみたいと思います。

一社、また、一社と和解を組み、

一社、また、一社と返済が始まり・・・。

そして、返済が始まった、そう2ヶ月目、

以前、和解を組んだ業者から事務所へ連絡がありました。

「すみません。

先日、分割和解を組んだ○○さんの件ですが・・・。

そちらの事務所さんは、現在も、受任中ということでよろしいでしょうか?」

「その節は、大変お世話になりました。

はい。引き続き受任させて頂いておりますが・・・。」

 

「そうですか・・・。

実は、先月分の入金確認が出来ておりません。

至急、○○さんへご連絡頂けますでしょうか?」

「・・・大変申し訳ございません。

かしこまりました。それでは早速、ご本人様へ確認してみます。

連絡が取れ次第、改めてご報告させて頂きますので・・・。」

 

ボクの事務所では、

和解後も、引き続き受任させて頂く方針を取っております。

 

ですので、その後の返済が滞ってしまった場合、

業者さんからは、事務所へ連絡が来ます。

 

もちろん、頂きたくない連絡です。

「○○さん・・・。約束したじゃない・・・。」

 

早速、連絡を取りました。

その時は、とりあえず携帯へメールをしました。

数日後、メールの返信があり、

「すみません・・・。

ちょっと、急な出費が重なったもので・・・。

今月末には、まとめて支払いますので。」

 

返済は、まだ、始まったばかり・・・、

しかも、まだ交渉中の業者もあるのに・・・。

その後、しばらくすると、

別の業者から、同じ内容の連絡ありました。

今度は、封書で、『未入金のご連絡』

すぐに携帯電話へ連絡をしました。

留守電になったので、メッセージを残しました。

「お時間があるときで結構です。

ただ、出来ましたら、お早めにご連絡を下さいね。」

 

後日、メールが来ました。

「ご連絡遅くなり申し訳ありません。

ちょっと仕事が忙しくて、時間の都合がつかないので、

落ち着いたら、また改めてご連絡します。」

ボクは、すぐにメールを返信しました。

「○○さん、大丈夫ですか?

また、業者さんから、未入金の連絡がありましたよ。」

 

ただ、そのメールへの返信は、

結局、ありませんでした。

その後も、業者からの未入金の連絡は続きました。

「・・・申し訳ございません。

ここしばらくは、ご本人様との連絡がとり辛いものでして・・・。」

 

メール、何度もしました。

「少しだけでもいいので、ご連絡を下さいね。」

返信、頂けませんでした・・・。

携帯電話の留守録へのメッセージ、

時間を変えて、何度も残しました。

折り返しのご連絡、頂けませんでした・・・。

 

さすがにご自宅の電話へ連絡するわけにもいかず・・・。

ある業者の担当者さんから言われました。

「もう、これ以上、延滞が続くのなら、一括請求させて頂きますよ!

先生の事務所で、きとんと対応して頂けないなら、さっさと辞任してください。

こちらで、連絡させて頂きますから!」

「大変申し訳ございません・・・。

今一度、今一度、連絡を試みますので、

もうしばらく、もうしばらくお待ちください。」

謝るのはいいんです。

ボクは平気です。

“優しさ”ではないのかも知れませんが、“責任”はあります。

仕事です。

だからボクは、大丈夫です。

ただ、誰のために謝ればいいんですか・・・。

何のために謝ればいいんですか・・・。

 

それが誰のためになるんですか?

それが何のためになるんですか?

 

その先に、何かがあるのでしょうか?

結局、その後、

一度もご連絡を頂くことは出来ませんでした。

だから、だから、

『辞任予告通知』を郵送しました。

届いたことが確認できるよう、書留で郵送しました。

『尚,各債権者への辞任通知の発送は,


平成22年○○月○○日を予定しております。


又,この辞任に伴い,今後の各債権者からのご連絡は,


当職を介さず,直接,○○様宛へのご連絡となりますので,


何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。』




一緒に頑張ることを約束したご依頼者さんに対して、

一方的な冷たい文章が並ぶ『辞任予告通知』の発送。

最終手段です。

裏切られた思い。

悔しい思い。

情けない思い。

業者に対する申し訳ない思い。

そして・・・、最後に最後に信じたい思い。

色々な思いが詰まった『辞任予告通知』

非常に非常に残念な、最終手段でした・・・。

それから、約1週間ほど経ったある休日の午後、

1通の長文メールが届きました。

投稿者: ナチュラル司法書士事務所

TEL:0120-228-677 面談予約